お盆ニャ菓子怪談

こんにちは、ショショウです。

いきなりですが、ニャ菓子怪談を書こうと思います。お盆というのもあってリクエストが多かったです。台風で天気も悪いし書きましょう。

おふざけ無しの怪談です。

結構怖いかもしれません。

 

使い捨てカメラ

 

一人一台スマホのこの時代に使い捨てカメラはほとんど見る事はありませんが、管理人が小学生の頃は普通にありました。そもそも大人でも携帯電話を一人一台持つという時代じゃなかったし、カメラ機能なんてものも無かった。デジカメも無いので、写真を撮る時は使い捨てカメラが大活躍してましたね。

 

登場人物

管理人

T

Y

H

 

小学校5年生の時のちょうど今ぐらいの時期です。夏休み真っ只中で管理人はT、Y、Hと遊んでいました。この4人はよく無謀な事をして遊んでいました。言ってしまえば全員おバカなんです。

市営プールで一日中遊んだその帰り道でHがとある物を見つけた。

面白いもの見つけたぜ!!!

Hは片手に使い捨てカメラを持っていた。それは新しい感じではなく、パッケージ的にも少し時間が経っているようなものだった。

これ現像してみね?

誰が落としたか分からない使い捨てカメラを現像してみようと思う人は恐らくほとんどいないだろう。さすがにこれにはYも止めに入る。

うーん……いやーやめとかね……?

やべー写真だったらどうするんだよ?

大丈夫だって

誰が現像しに行くんだよ

ここはじゃんけんだろ

じゃんけんの結果、Hが写真屋に持っていく事になった。どうせ大したものは写っていないだろうと誰もが思っていた。

しかし、Yだけはずっと嫌な予感をしていたのか浮かない顔をしていた。途中でHと分かれた後にYはこう言う。

俺その写真見なくても良い?

嫌なら見ない方が良いんじゃないか?

だいたいあれ現像出来るのか?泥ついてたぞ?

さぁ

大した写真じゃなきゃHも見せに来ないだろ

うーん……

しかし、無常にも数日後にHから電話がかかってきた。Hは「これはヤバイ!!マジでヤバイ!!!」と言いながら3人をいつもの待ち合わせ場所に集めた。

これヤベーぞ!!!

何がどうヤバイんだよ

めちゃくちゃ気持ち悪い!!

興奮したHの手には18枚の写真があった。

その写真は写真屋さんですら気味悪がって「これは一体何の写真なんですか?」と聞いてきたらしい。Hは家にあったのを持ってきたとテキトーに言ったそうだが、写真屋はHの事をずっと睨みつけるような顔で見ていたらしい。それ程の写真とは一体どういうものなのだろうか?

3人はそれを恐る恐る見る事にした。

 

1枚目

正面を向いた無表情の長い黒髪の若い女性が一人写っている。年齢は20代後半ぐらいだろうか?畳の部屋のようだ。

 

2枚目

変化なし

 

3枚目

変化なし

 

4枚目

変化なし

 

5枚目

変化なし

 

6枚目

女性の右目に光が入り始める。

 

7枚目

光が女性の右目を完全に覆う。

 

8枚目

写真が真っ白。

 

9枚目

1枚目と同じような写真に戻る。

 

10枚目

変化なし

 

11枚目

変化なし

 

12枚目

変化なし

 

13枚目

女性の目だけが赤くなる

 

14枚目

変化なし

 

15枚目

変化なし

 

16枚目

変化なし

 

17枚目

変化なし

 

18枚目

誰もいなくなる。畳の部屋の写真。

 

3人は言葉を失った。正確には意味が分からな過ぎてコメントが出来なかった。気持ち悪いと言えばそうだが、ただただ意味不明。

なにこれ?

意味わかんねー

目赤いの気持ち悪くね?

写真でたまにそう写る時あるぞ

そうかー

じゃあこの光は?

それがよく分からねーな

お前これどうすんの?

捨てるよ

Hにしては賢明な判断だった。こんな写真持っている必要が無い。捨てた方が良いだろう。そして、Yはこの時ただただ嫌そうな顔をして一言も話さなかった。だが、それには理由があったのだ。3人は気付かなかったが、Yには変化がないと思われた写真にもしっかり変化が見えたらしい。

口に少し動きがあるように見えた。

それは何か話しているような動きだそうで、恐らくパラパラ漫画のようにすれば分かりやすそうだが、18枚ではどうにもならない。

結局、すぐにHは写真を処分して夏休みも終わって学校が始まった。

しかし、事態は急展開する。

4人は学校が始まった初日に学年主任の先生に呼ばれた。そこには写真屋さんもいた。Hによると現像をお願いした時の人のようだ。

もちろん話は写真の件である。

まず4人は拾った使い捨てカメラをむやみに現像した事をものすごく怒られた。

だけど何故それが分かったのだろうか?

どうやらその写真屋さんは学年主任の先生の実家らしく、そこでは娘さんが働いているらしい。Hは先生の娘さんにカメラを渡していたのだ。ちなみにHの帰る姿も先生にバッチリ見られていた。

ここで先生の娘さんが口を開いた。

このカメラはどこで手に入れたの?

Hは正直に拾った場所を答えた。

次の言葉に4人全員が凍りついた。

あれね……私の自殺した友達なんだよね……

写真の日付的に自殺する数週間前なんじゃないかな……

4人全員深く反省をした。そして謝罪をした。

娘さんはさらにこう続ける。

でも、こうやって私の所に来たという事は私に何か伝えたい事でもあったんじゃないかなと思うよ。

この言葉に4人は救われた気持ちだった。

その後も学年主任からはネチネチと怒られ続けたが、1時間後ようやくお叱りタイムは終わった。

なんかとんでもねー事になったな

お前が何でもかんでも拾うからだぞ

ホントにバカだよなー

????

Yどうしたよ?

Yはまだ浮かない顔をしている。

先生の娘さん……自分の所に写真が来たのは何か伝えたい事があるんじゃないかって言ってたよね……

あー言ってたな

それが実際ホントにそうだったとしても……俺……良い意味では無いんじゃないかなと思うよ……

どういう事だよ?

だってさアレ……

ずっと……

死ね死ね死ねっていう口の動きしてたんだもん……

さらにYはこう言う。

分かんないけど……死ねの前に名前も言っている気がする……君ら本当に気が付かなかったのか?わずかにだけど口が動いているんだよ……

おい……もうやめろよ……

いきなり何だよマジで

娘さん友達だったんだろ?もしかしたら……先生の娘さんの名前を呼んでいるんじゃないかって……

もういいってば……

忘れろよ……

あー……そうする……

 

先生の娘さんがその後に何かあったという話は聞かない。だが、事実は本人が思っているよりも恐ろしいものなのかもしれない。

あと疑問がもう一つ。

写真を撮ったのは誰なのか?という所。

使い捨てカメラは離れた所から自分で自分を撮る事は出来ない。少なからず写真の女性は手を下げていたので、自撮りではなく撮った人がもう一人いた事になる。

ちなみに

Yの言う名前の部分は「さ」から始まっていたらしい。

先生の娘さんの名前は

さ◯◯

だった。

ほぼ確定だろうか?

管理人とTとHはそれに全く気が付かなかった訳だが、それは単純に洞察力が無いだけだろう。

もしかしたら娘さんが何とも無かったのはHが写真を破り捨てたのが良かったのかもしれない。

もし、娘さんが使い捨てカメラを先に手に入れていたらと思うとゾッとする。

 

 

 

 

 

お疲れ様でした。

久々に怖い系で書きましたけども、物は拾わない方が良いですね。

どんな人が持っていた物か分かりませんからねー

では、今日はおしまいです。

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